この記事は、育休中に書いています。
私は理学療法士として働いていますが、今は仕事を離れ、約6ヶ月の育児休業を取っています。
男性の育休は増えているとはいえ、理学療法士が実際に取った話は、ネット上にほとんど見つかりませんでした。
だから書いておきます。なぜ6ヶ月にしたのか。職場にどう伝えたのか。そして、復帰を前にして今どう感じているのか。
📌 この記事で分かること
- 育休期間を「6ヶ月」にした制度上の理由
- いつ・誰に伝えたか、職場の反応はどうだったか
- 復帰を前にした、正直な気持ち
※本記事は2026年11月時点の情報と、私個人の体験です。給付金の要件や金額は改正されることがあり、個別の条件によっても変わります。実際の手続きや金額は、必ず勤務先の担当部署やハローワークでご確認ください。本記事は制度の助言ではありません。
まず結論:6ヶ月は、制度から逆算した数字です
育児休業給付金は、休業開始から180日を過ぎると支給率が下がります。
180日は、おおよそ6ヶ月。だから私は6ヶ月にしました。
なぜ育休を取ったのか
理由はひとつだけです。
子どもとの時間を、大切にしたかったから。
立派な理屈はありません。ただ、この時期は二度と戻ってこないと思ったのです。
仕事はこの先も続きます。でも、生まれたばかりの時期に一緒にいられるのは今だけです。そう考えたら、迷う理由がありませんでした。
なぜ「6ヶ月」なのか|180日の壁
期間を決めるときに、制度を調べました。
育児休業給付金の支給率は、途中で変わります。
| 期間 | 支給率 |
|---|---|
| 休業開始から180日まで | 67% |
| 181日目以降 | 50% |
180日=約6ヶ月。ここを過ぎると、手当が目に見えて減ります。
さらに、67%の期間は非課税であり、社会保険料も免除されます。そのため実質的な手取りで見ると、8割程度になると言われています。
加えて2025年4月から、出生後休業支援給付金という制度ができました。両親がともに一定期間の育休を取るなどの要件を満たすと、一定の日数について13%が上乗せされます。
こうした仕組みを踏まえて、「取るなら180日まで」と決めました。
⚠ 金額は必ず自分で確認してください:上限額や細かい要件は改正されますし、人によって条件も違います。勤務先の担当部署とハローワークで、自分の場合いくらになるかを必ず確認してください。私も、数字を見てから期間を決めました。
いつ、誰に伝えたか
妊娠3ヶ月くらいの時点で、上司に伝えました。
かなり早いタイミングだと思われるかもしれません。でも、人の配置を考えてもらう必要がある以上、早いに越したことはありません。
訪問リハビリは一人ひとりが担当を持つ仕事です。半年抜けるとなれば、その担当をどうするかを考えなければなりません。職場にとっては、早く知っておきたい情報のはずです。
職場の反応|すんなり通りました。ただし……
結論から言うと、すんなり通りました。
反対されることも、嫌な顔をされることもありませんでした。すでに前例もあったので、制度としては動いている職場だったのだと思います。
ただし、前例は3ヶ月まででした
私が知る範囲で、職場の前例は3ヶ月まで。私の6ヶ月は、その倍の長さということになります。
「前例がある」と「その長さの前例がある」は、別の話でした。
そして、休む直前に
ここは正直に書いておきます。
休みに入る直前、職場が忙しいことについて、冗談半分でいじられました。
悪意のあるものではありませんでしたし、関係が悪かったわけでもありません。でも——
「制度として通る」ことと、「誰もが完全に歓迎する」ことは、同じではないのだと感じました。
💡 これから取る人へ:制度が整っていて、前例もあって、上司も認めてくれる。それでもこうした空気は残ることがあります。知っておくと、実際に言われたときに動揺しなくて済みます。それでも取る価値はあったというのが、今の私の実感です。
訪問リハだから取れたのか
これは考えました。
私は今、訪問看護ステーションで働いています。残業がほとんどなく、定時で帰れる職場です(1日の流れはこちらの記事に書きました)。
もし病院時代やクリニック時代だったら、どうだったでしょうか。
病院時代は、新人の頃は夜遅くまで残るのが普通でした。クリニック時代は、朝早くから夜まで拘束される日々でした。あの環境で「半年休みます」と言えたかどうかは、正直わかりません。
職場を選ぶときに、私は「副業がOKか」「働き方の自由度があるか」を重視しました(クリニックから訪問リハへ転職した体験談)。
育休のために選んだわけではありません。でも結果として、その選択が効いたのだと思います。
復帰を前にして、正直に思うこと
最後に、きれいにまとめずに書きます。
育休は、取ってよかったと思っています。子どもと過ごせた時間に、後悔はありません。
でも、復帰のことを考えると、こう思ってしまうのです。
また、安月給で働かないといけないのか。
情けない本音かもしれません。でも、これが正直な気持ちです。
理学療法士の給料は、制度の仕組み上どうしても上がりにくい構造があります(その理由はこちらの記事にまとめました)。手取りで見ると、さらに実感が湧きます(理学療法士の手取りのリアル)。
育休で一度仕事を離れると、その構造を外側から眺めることになります。そして改めて、「戻る場所はこれか」と思ってしまう。
この気持ちとどう折り合いをつけていくかは、復帰してからの課題です。答えが出たら、また書きます。
これから育休を考えている人へ
① 早めに伝える
私は妊娠3ヶ月の時点で伝えました。担当を持つ仕事なら、早いほど調整しやすいはずです。
② 期間は、制度を見てから決める
180日の区切りを知らずに決めると、損をする可能性があります。数字を確認してから期間を決めてください。
私は面接でも「有休や時間給は取りやすいか」を確認するようにしています(面接で聞くこと)。休みに関する制度は、入る前に聞いておく価値があります。
③ 完全な歓迎は期待しすぎない
前例があっても、空気は別です。それでも、取れるなら取ったほうがいいというのが私の結論です。
まとめ
理学療法士が育休を6ヶ月取得。180日を過ぎると給付金の支給率が下がるため、制度から逆算して6ヶ月にした。妊娠3ヶ月で上司に伝え、すんなり通った(ただし前例は3ヶ月まで)。制度が通ることと完全に歓迎されることは別だが、それでも取る価値はあった。
男性の、しかも医療職の育休の話は、まだあまり共有されていません。この記事が、同じことを考えている誰かの材料になれば嬉しいです。
復帰したら、今度は「育児と仕事の両立」について書きます。そのときは、きっとまた別の本音が出てくるはずです。
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