転職しようと決めて、いざ書類を準備する段階で手が止まる。それが職務経歴書です。
履歴書はフォーマットが決まっているので書けます。でも職務経歴書は自由記述。「理学療法士は、ここに何を書けばいいんだ?」——私も最初、完全に固まりました。
この記事では、私が実際に2回の転職で使った職務経歴書の中身をもとに、PTならではの書き方を解説します。
📌 この記事で分かること
- 職務経歴書に入れるべき項目(実例ベース)
- PTならではの書き方(単位数・疾患・病棟構成)
- 自己PRの書き方と、2回目で改善したポイント
まず結論:PTは「数字」で書けます
理学療法士の職務経歴書は、単位数・病床数・担当疾患・指導した人数といった数字で具体化できます。
「頑張りました」ではなく「1日平均18単位」と書けるのが、私たちの強みです。
作り方:テンプレートを探して、自力で書きました
まず前提として、私はエージェントに代筆してもらったわけではありません。ネットでテンプレートを探してきて、自分で埋めていきました。
所要時間の感覚はこんな感じです。
- 1回あたり30分〜1時間
- それを何回か書き直した
一度で完成はしませんでした。書いて、置いて、読み返して直す。合計しても数時間です。身構えるほどの作業ではありません。
【実例】私が書いた項目の構成
実際の職務経歴書は、こういう構成でした。
① 経歴要約(5〜6行)
└ 全体を2〜3文でまとめる
② 職務経歴詳細(施設ごと)
└ 施設の規模/担当疾患/単位数/配属歴/業務内容
③ 委員会・学会発表
④ 学んだこと
⑤ 自己PR
A4で2枚に収まる分量です。多すぎても読まれないので、このくらいがちょうどいいと感じています。
PTならではの項目5つ|ここを書くと具体的になる
① 施設の規模と構成
読み手は、あなたがどんな環境にいたのかを知りたがっています。私はこう書きました。
病床数:100床(回復期50床、急性期42床、地域包括8床)
理学療法士:25名
これだけで「100床規模のケアミックスで、PTが25人いる環境」という像が伝わります。
② 担当した疾患
病棟ごとに分けて書くと親切です。
回復期病棟:整形外科疾患、脳血管疾患、廃用症候群
急性期病棟:整形外科疾患
③ 1日の単位数 ← ここが効きます
これはPT・OT・STだけが書ける、最強の定量データです。
単位:平均18単位/日
(別の職場では)15〜18単位/日 320単位前後/月
採用側は、この数字からあなたの稼働量と、職場のハードさの両方を読み取ります。「たくさん担当していました」より、はるかに伝わります。
ちなみに、この単位数が売上にするといくらになるかはこちらの記事で計算しました。自分の数字の意味を知っておくと、面接でも話しやすくなります。
④ 配属の履歴を時系列で
同じ職場にいても、配属が変われば経験も変わります。私は年月まで入れて書きました。
2013年4月〜2014年9月 回復期病棟
2014年10月〜2018年9月 急性期病棟
2018年10月〜 回復期病棟
こう書くと、急性期も回復期も経験していることが一目で伝わります。
⑤ 指導した人数
これも数字にできます。
新人教育 2名、臨床実習指導 1名
「後輩指導の経験あり」で終わらせず、人数を書くだけで具体性が出ます。
見落としがちな武器:兼務・出向の経験
ここが、私がいちばん伝えたいところです。
病院に勤めていた頃、私は本来の病棟業務に加えて、いくつか別の経験をしていました。
- インソール(足底板)を作る外来に関わった
- 法人内の老健(入所・デイケア)へ、月1回の応援に行った
- ある時期から毎週1日、訪問リハビリへ出向した
当時は「本業のついで」くらいに思っていました。でも職務経歴書に書き出してみると、急性期・回復期・維持期のすべてを経験している、という形になっていたのです。
そして2回目の転職先は、訪問リハビリでした。「訪問の経験がある」と書けたことは、間違いなく効いたはずです。
⚠ 棚卸しをしてください:応援、出向、委員会、勉強会の運営、学会発表、特殊外来の担当——「本業以外でやったこと」は、ほぼ全部書く価値があります。自分では当たり前だと思っていることほど、他の人は持っていない経験だったりします。
自己PRの書き方|2回目で改善したこと
私は2回転職しているので、職務経歴書も2回書いています。見比べると、2回目のほうが明らかに読みやすくなっていました。
1回目:1つの文章にまとめて書いた
経験も、長所も、価値観も、ひとつの塊で書いていました。間違いではありませんが、読み手は要点を拾いにくかったと思います。
2回目:3つに分けた
こう分けました。
- 今までの仕事での経験(何をしてきたか)
- 私の長所(どんな人間か)
- 患者様に寄り添う心(何を大事にしているか)
見出しを付けただけですが、格段に読みやすくなります。採用側は何枚も書類を読むので、「拾いやすさ」は想像以上に大事です。
応募先に合わせて中身を変える
もう一つ、2回目で意識したことがあります。
訪問リハビリに応募したので、締めくくりを「一人ひとりの在宅での生活や社会参加をサポートしていきたい」という方向に書き換えました。1回目のときとは、目指す先が違ったからです。
テンプレートの使い回しではなく、応募先で何をしたいのかに合わせて、最後の一段落だけでも変える。これだけで印象が変わります。
書き終わったら|面接での使われ方を意識する
職務経歴書は、提出して終わりではありません。面接で、この書類を見ながら質問されます。
だからこそ、書いた内容は必ず口頭で説明できる状態にしておいてください。単位数の数字、担当した疾患、出向先でやったこと——「なぜそれをやったのか」まで答えられると強いです。
実際に聞かれた質問は転職面接でよく聞かれる質問にまとめています。
まとめ
理学療法士の職務経歴書は、単位数・病床数・担当疾患・指導人数といった数字で具体化できる。応援や出向など「本業以外の経験」こそ棚卸しして書く。自己PRは見出しで分け、応募先に合わせて締めを変える。テンプレートを使えば、自力で数時間で書ける。
最初は「何を書けばいいか分からない」と固まりましたが、書き出してみると自分が思っていたより多くの経験をしていたことに気づきました。
職務経歴書を書く作業は、自分のキャリアの棚卸しでもあります。転職するかどうか決めきれていない段階でも、一度書いてみる価値はありますよ。
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